実際の仕事内容と求められる資質
看護師の働き方の一つでもある訪問看護とは、文字通り自宅で療養している患者の元に足を運び、看護ケアを行うのが主な仕事です。
健康状態のチェックや身体的介護はもちろん、患者やその家族から受けた相談に適切なアドバイスをするのも大事な役割になります。
訪問看護師として活躍するうえで求められる資質の一つが自主性です。
訪問看護は原則1人で行うため、一般的な医療機関のように上司や先輩から受けた指示をこなす働き方はできません。
事前に主治医が作成した看護指示書に従うのが基本ですが、訪問中に急変が起きた場合は自分で状況判断して対応する必要があります。
人から言われたことだけを行う指示待ち人間ではなく、自分の判断で臨機応変に動ける主体性を身につけなくては務まらないのです。
前述したように、訪問看護はさまざまな業務を全て1人で行います。
1日平均5件前後は訪問するので、移動や業務をこなすための体力や精神力も持ち合わせていなければなりません。
体力に自信がない人はプライベートの休日を利用して、体力作りに励むことが長く続けていく秘訣です。
そのほかに求められる資質として、コミュニケーション力が挙げられます。
対応する患者は性格から考え方までバラバラです。
同じ疾患の人でも同じ接し方が通用するとは限らないので、相手をよく観察して正解を導き出すことが重要と言えるでしょう。
ただし、相手に踏み込み過ぎるのは逆効果です。
看護師と患者の立場ということを忘れずに、適度な距離感は保つ必要があります。